中性脂肪の異常高値を改善する方法。自宅でも簡単にできます!
健康診断で中性脂肪に異常に高い数値が出てしまい、お悩みではありませんか?
とかく悪者にされがちな中性脂肪ですが、私たちの活動のエネルギー源として欠かすことができないものであることも確かです。
問題なのは増えすぎてしまうことです。
中性脂肪の数値が高い状態(中性脂肪が増えすぎてしまう)を放置すると、命の危険に関わる重篤な病気で倒れるリスクが高まります。
ですから、「自覚症状がないから」と油断せず、正常値に戻す努力をすぐに始めることが大切です。
今回は、「中性脂肪の異常高値を改善する方法」について詳しくお伝えします。
中性脂肪とは?
人間の体は食べた物をエネルギーにして動いていますが、エネルギーが余ると、それを中性脂肪にして脂肪細胞という貯金箱に貯金しています。
そして、エネルギーが無くなった時にその貯金をおろして使うんです。
中性脂肪とは、いわば「エネルギーの貯金箱」です。
ですが、余った中性脂肪が体の中で増えすぎると、メタボリックシンドロームや動脈硬化の原因となり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす危険もあります。
ですから、中性脂肪の数値が異常に高値になってしまった方は基準値(30 ~ 150 mg/dL未満)戻す努力が必要です。※ 基準値は検査機関によって異なる場合があります。
中性脂肪の異常高値を改善する方法
遺伝や肥満、未診断の糖尿病など、中性脂肪値を高める原因は様々ですが、最も影響が強いのは暴飲暴食や運動不足です。
具体的に以下のような事柄に気をつけることで数値の改善が望めます。
①炭水化物を摂り過ぎない
炭水化物は中性脂肪を作るための材料になります。
炭水化物は分解されると、ブドウ糖となり、血中を流れます。
そして、血中を流れるブドウ糖は筋肉や細胞のエネルギー源として代謝されますが、炭水化物を多く摂り過ぎると、代謝しきれなくなり、結果、中性脂肪へと変化してしまうんです。
ですから、炭水化物の摂取を控えると共に1日の摂取カロリーのうち炭水化物が占める割合を50~60%にとどめましょう。
②脂っこい料理を控える
脂は血液に入るとすぐに中性脂肪に変わります。食べて1時間ぐらいで中性脂肪値はすぐ上がります。
ですから、脂身の多い肉料理やフライものなどの料理は控えるようにしましょう。
③お菓子・ジュースを控える
お菓子やジュースは高カロリーで中性脂肪を増やす原因になります。
甘いお菓子やジュース(スポーツドリンクなども)控えるようにしましょう。
④お酒を飲み過ぎない
お酒を飲み過ぎてしまうと、肝臓はアルコールの分解を優先させるため、脂肪の分解が後回しになり、結果的に中性脂肪が溜まってしまいます。
飲酒はビールなら500ml、日本酒なら1合、ワインなら200ml程度にとどめましょう。
⑤ゆっくりよく噛んで食べる
よく噛まずに急いで食べると中性脂肪の材料(糖質)が体内で急激に増えるため、中性脂肪が大量に作られてしまいます。
ゆっくり食べると満腹感が出てくるので、食べ過ぎの防止にもなります。
一度口に入れた食べ物は30回程度噛んでから飲み込むようにしましょう。
⑥フルーツを食べ過ぎない
ビタミンやミネラルなどを豊富に含むフルーツですが、同時に糖の一種である果糖を多く含んでいます。
果糖は炭水化物が変化するブドウ糖と比べて、代謝されにくく中性脂肪へと変化しやすいのが特徴です。
中性脂肪が異常高値の方は摂取量を制限しましょう。
1日にミカン1個またはリンゴ半分程度を目安に制限を心がけましょう。
⑦禁煙する
喫煙習慣のある方はタバコの本数を控えるか禁煙に取り組みましょう。
⑧適度な運動をする
中性脂肪は、「エネルギー消費量 < 摂取エネルギー」の時に作られてしまいます。
過剰に中性脂肪が作られないように運動でエネルギーを消費するようにしましょう。
1回30分程度の有酸素運動(ウォーキング、ジョギング etc.)を週3回程度行うのが理想です。
中性脂肪の異常高値を改善するスーパー食材
毎日の生活に取り入れるだけで中性脂肪の値が自然に改善するスーパー食材があります。
それは、サバやイワシなどの青魚です。
サバやイワシなどの青魚に多く含まれるEPA・DHAは肝臓で中性脂肪が合成されるのを抑えるほか、血管を柔らかくして若返らせる効果が期待できます。
ただし、EPAやDHAは非常に酸化されやすいので、空気に触れるとすぐ変成して、効果がなくなってしまうという欠点があります。
そこで、おすすめなのが「魚の水煮缶」です。
「魚の水煮缶」なら、EPAやDHAを酸化させずに摂ることができます。
なぜ、「魚の水煮缶」がおすすめなのかというと、魚が空気に触れずに調理されるため、EPAもDHAも酸化せず保存されるからです。
【魚の水煮缶の製造工程】
①缶の中に生の魚の身を入れ、薄い塩水で味付けする。
②缶の中の空気を抜いて密封し、缶ごと高温で蒸し上げる。
「魚の水煮缶」の中でも特におすすめは、「サバの水煮缶」です。
なぜなら、サバは様々な青魚の中でもEPAとDHAの量がトップクラスだからです。
1缶の3分の1程度で1日に必要なEPA・DHAが摂れます。
【「魚の水煮缶」1缶の中に含まれるEPAとDHAの量】
EPA
1位:マイワシ・・・1200mg
2位:サバ・・・930mg
3位:カラフトマス・・・630mg
DHA
1位:サバ・・・1300mg
2位:マイワシ・・・1200mg
3位:カラフトマス・・・530mg
※ 文部科学省 日本食品標準成分表より
国立栄養研究所が行った実験でも、サバの水煮缶が中性脂肪の数値を改善する効果があることが証明されました。
【国立栄養研究所が行ったサバの水煮缶の実験】
健康な42歳~58歳の男女を対象(13名)
①1週間、牛や豚など肉のおかずを3食のうち1回必ず摂る食事をしてもらった。
②別の1週間は肉の代わりにサバの水煮缶を1日に1缶必ず摂るようにしてもらった。
結果は、肉を食べている期間に比べ、魚を食べている期間は約4割も中性脂肪が減りました。
簡単!サバの水煮缶を使ったアレンジ料理
お家でも簡単に作れるサバの水煮缶を使ったアレンジ料理をご紹介します。
サバ缶のオニオンサラダ
タマネギにも中性脂肪を減らす働きがあるので、ダブルで中性脂肪を減らす効果が期待できます。
【材料】
サバ缶:1缶
レモン汁:大さじ2
粒マスタード:大さじ1
タマネギ:1玉
水菜:適量
【作り方】
①ボウルにレモン汁を入れる。
②粒マスタードを加え、マスタードが溶けるまでしっかりと混ぜる。
③軽く水にさらしたスライスタマネギを入れ、味を全体になじませる。
④最後にサバの水煮缶を汁ごと全部投入し、サバの身をほぐしながら混ぜ合わせる。
⑤トッピングに水菜を添える。
万能作り置き!サバ缶フレーク
ご飯と相性抜群なので、ふりかけとしてご飯と一緒に食べるのがおすすめです。
【材料】
サバ缶 :1缶
ショウガ :1かけ
砂糖 :大さじ1
醤油 :大さじ1
みりん :大さじ1/2
酒 :大さじ1
白煎りゴマ:大さじ2
【作り方】
①すりおろしたショウガを鍋に入れる。
②砂糖、醤油、みりん、酒を適量加える。
③サバの水煮缶を汁ごと全部加える。
④10分~15分くらい火にかけ、よくかき混ぜながら水分を飛ばす。水分が飛んで音が変わってきたら完成のサイン。
⑤白煎りゴマをあわせる。
お魚が苦手な方は中性脂肪を減少させるトクホがおすすめ!
異常に高い中性脂肪の数値を改善するスーパー食材についてお伝えしましたが、お魚が苦手という方もいらっしゃるでしょう。
そんな方は、EPAとDHAが手軽に摂れるドリンク「イマークS」(特定保健食品)がおすすめです。
1本(100ml)にEPAとDHAが合わせて860mgも含まれていて、厚生労働省が発表している1日の摂取量の約8割を摂ることができます。
1日1本、4~12週間の継続飲用で、ヒト実験の結果、血中中性脂肪が約20%低下したという報告があります。
魚ソーセージで有名な水産大手のニッスイが製造しているので、品質も安心でしょう。
10日分(10本)が1,000円(税別)+送料無料でお試し可能ですので、お魚が苦手な方は一度試してみてはいかがでしょうか?
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中性脂肪の異常高値を改善する運動
中性脂肪の異常高値を改善するのに役立つ「AMPキナーゼ」(酵素の一種)と呼ばれる物質があります。
これまでは血糖値を下げるメカニズムはホルモンとしてのインスリンしか知られていませんでした。
AMPキナーゼはインスリンとは全く別のやり方で血糖値を下げてくれます。
普段はスイッチがオフになっていて何もしていませんが、いったんスイッチがオンになって働き出すと筋肉の細胞の中から働きかけて血液中の糖を抜き取ってくれます。
その結果、糖が中性脂肪に変わりにくく血液の状態も改善するんです。
普段は眠っているAMPキナーゼを目覚めさせ、血糖や中性脂肪を効率よく減らす方法は、『運動』です。
運動といっても、ジョギングなどのハードな運動をする必要はありません。
50%程度の力で20分運動するだけで、AMPキナーゼは活性化するといいます。
運動は一度にまとめて20分行うのではなく、細切れの運動であってもトータルで20分でOKです。
自宅でやるなら、踏み台昇降運動がおすすめです。
体の中で特に大きい太ももの筋肉をよく使うため、AMPキナーゼを効率よく活性化できます。
これをちょっとした空き時間に行えばOKでこれに加えなるべく階段を使うなどしてトータルで20分を目指しましょう。
他にもお子さんと遊ぶ、布団干し、掃除機をかける、床の拭き掃除をするなど、普段の生活にプラスαした家事を多く加えてあげることでAMPキナーゼを活性化させることは可能です。
運動嫌いな方でもこの程度なら、続けられるのではないでしょうか?
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、「中性脂肪の異常高値を改善する方法」についてお伝えしました。
中性脂肪は体に無くてはならないものですが、増えすぎてしまうと、命の危険を脅かす存在になってしまいます。
「自覚症状が無いから」と油断すぜ、正常値に戻す努力をしていきましょう。
中性脂肪の役割
“悪者”のイメージが強い中性脂肪ですが、その役割を正確にご存じでしょうか?
実は中性脂肪は、ヒトの生命と健康の維持に欠かせない役割を果たしているんです。
中性脂肪の主な役割をご紹介します。
①エネルギーの貯金箱
口から摂った食べ物は胃などで消化され、その栄養は小腸から体内へ吸収されます。
摂った栄養の大部分は筋肉などに運ばれ、エネルギーとして消費されますが、使われずに余ったものは肝臓に運ばれ、後で使えるように中性脂肪に変わり、蓄えられます。
いわば、中性脂肪は「エネルギーの貯金箱」です。
②体温を一定に保つ
中性脂肪は断熱材の役割を担い、気温が低い環境でも体を保温し、体温を一定に保ちます。
③骨や内臓などを守る
中性脂肪は内臓脂肪や皮下脂肪の元になる物質でもあります。
内臓脂肪や皮下脂肪は内臓や骨を支える働きがあります。